サイエンスとプラグマティズムの間で

実験家・プラグマティスト。思考実験や社会実験を繰り返しながら、実用に向けた試行錯誤を実…

サイエンスとプラグマティズムの間で

実験家・プラグマティスト。思考実験や社会実験を繰り返しながら、実用に向けた試行錯誤を実際の体験として積み重ねることが好きです。呟きは主にThreadsで @taishibrian お問合せ⇒https://note.com/taishibrian/message

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神保町のシェア型書店[ほんまる]棚主になり見えてきた書店の未来

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最強のクマ対策=秋田犬の歴史

秋田県鹿角市で山菜採りに山に入った男性がクマに襲われて死亡し、その遺体を回収しようとした警察官が二次被害に遭いました。事態を重くみた県と市町村は緊急会議を開き、…

[書評]女の国会

多作の新川帆立さんの中でも、代表作になるのではないかという一冊。ミステリーでありつつも、ジェンダーや政治参画、格差社会といった様々なテーマが内包されています。 …

保護猫と一緒にもくもくと積読を読む読書会『猫と積読』をはじめます

SANCHACOで毎週木曜日夕方から、家などで積読になってしまっている書籍を持ち寄って黙々とひたすら読書する読書会を開催します。とくに本を紹介し合う等の企画は致しません…

ダムの湖底に消えた奧三面集落

ドキュメンタリー映画『越後奧三面 山に生かされた日々』を観ました。舞台となった奧三面集落は新潟県北部、村上市から三面川を遡った朝日連峰の山中にありました。2001年…

鈴木亮平がNetflixに出る意味

実写版『シティーハンター』が4/25よりNetflixで公開され、ドンピシャ世代として早速観てみました。いろいろなレビューを拝見しても概ね好評のようで、アニメ版に対する再…

板橋チャーハンのすすめ

板橋チャーハンについて以前書いたときから、その熱狂ぶりは加速しているように感じます。休日ともなると、丸鶴や丸福といった有名店には行列ができています。常連客とは平…

日本三大桜・三春滝桜

乗り物に乗っている時が最も読書が捗る性癖のため、青春18きっぷで桜前線を追いかけながら北上しました。桜の方はそんな人間の事情には付き合ってくれず、全国一斉に咲き始…

チームラボ・ボーダレスに見る、日本の勝ち筋

麻布台ヒルズにオープンした、「EPSON TeamLab Borderless」に行ってきました。9割方のお客さんが外国人で、インバウンド観光客が何を求めて東京や日本に訪れるのかを考察…

春と秋が短くなる、気候変動の現実

ようやく春らしい気候になり、桜も咲きましたね。早速愛犬と御嶽山に上って春を満喫してきました。今年は何だか2月頃にいきなり暖かくなったかと思ったら、3月上旬は一気…

エイプリルフールに思う、正直者が勝つ世の中になってきた理由

4月1日といえば、エイプリルフールです。しかし、これだけAIが発達した世の中になってくると、あらゆる文章や画像にフェイクが含まれていて、むしろ毎日が嘘つきを見分ける…

琵琶湖に浮かぶ「猫島」だった、沖島の未来

琵琶湖にある有人離島・沖島をご存じでしょうか?もともとは琵琶湖水運の拠点として重要視され、やがて石工職人たちが住み着き、現在は漁業を中心に200人余りの島民が暮ら…

21世紀の京都学派?欧米へのアンチテーゼとしての社会的共通資本とは

京都大学人と社会の未来研究院社会的共通資本と未来寄附研究部門特別シンポジウム『進化する社会的共通資本』に参加してきました。何とも不思議な内容で、まだ感想はまとめ…

京アニ事件が死刑執行されない事情

2019年7月に発生した京都アニメーション放火事件は、36名死亡という近年稀に見る凄惨な殺人事件です。犯人として逮捕された青葉真司被告は、全身火傷で死の淵をさまようも…

月末は「終わらせる日」にする。

いつしか様々なサービスがサブスクになって、私たちの生活を取り囲んでいます。動画を観たければNetflix、読書したければKindle Unlimitedといった、従来であればレンタル…

「能登半島は見捨てるべき」なのか

元日に発生した能登半島地震、半月が経った現在でも水道や道路のインフラは寸断され、救助活動もままならない状況で復興などはさらに先の話になっています。一部では能登半…

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神保町のシェア型書店[ほんまる]棚主になり見えてきた書店の未来

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最強のクマ対策=秋田犬の歴史

秋田県鹿角市で山菜採りに山に入った男性がクマに襲われて死亡し、その遺体を回収しようとした警察官が二次被害に遭いました。事態を重くみた県と市町村は緊急会議を開き、対策を協議しています。秋田県では連日各地でクマの出没情報が発生しており、例年に比べてもその頻度は高まっています。 マタギとともに暮らしてきた秋田犬秋田県といえば、秋田犬が有名です。国の天然記念物に指定され、世界でも注目されるその愛くるしい姿は、実はマタギとともに猟犬として厳しく育てられてきた歴史が創り出しています。厳

[書評]女の国会

多作の新川帆立さんの中でも、代表作になるのではないかという一冊。ミステリーでありつつも、ジェンダーや政治参画、格差社会といった様々なテーマが内包されています。 物語は主に4人の女性の視点から進められていく。野党国会議員の高月、その新米秘書の沢村、新聞記者の和田山、地方議員の間橋という、立場も住む場所も違う女性たちが緩やかに連帯していきます。そのきっかけとなるのは、「お嬢」と呼ばれる与党マドンナ議員の不可解な死から始まります。 国会議員、政策秘書、新聞記者、地方議員、、と、

保護猫と一緒にもくもくと積読を読む読書会『猫と積読』をはじめます

SANCHACOで毎週木曜日夕方から、家などで積読になってしまっている書籍を持ち寄って黙々とひたすら読書する読書会を開催します。とくに本を紹介し合う等の企画は致しませんので、お気軽にご参加ください。 <実施概要> 毎週木曜日 17時頃~21時頃まで(ご自由に入退室ください) 店主セレクトの美味しいお茶付き 費用:2,222円/月(4回分換算)  ↓『猫と積読』メンバーシップよりご加入ください   (初月無料なので、まずはお試しからどうぞ!)

ダムの湖底に消えた奧三面集落

ドキュメンタリー映画『越後奧三面 山に生かされた日々』を観ました。舞台となった奧三面集落は新潟県北部、村上市から三面川を遡った朝日連峰の山中にありました。2001年に奥三面ダムが完成し、集落はダムの湖底に沈みました。 縄文の暮らしを色濃く残すマタギの里奥三面集落は小池、高橋、伊藤という3つの名字で構成される42戸150人の小さな村でした。ルーツは縄文時代とされ、実際に奥三面集落周辺には縄文から古墳時代にかけての数多くの遺跡が残されています。冬には2-5mもの積雪がある豪雪地

鈴木亮平がNetflixに出る意味

実写版『シティーハンター』が4/25よりNetflixで公開され、ドンピシャ世代として早速観てみました。いろいろなレビューを拝見しても概ね好評のようで、アニメ版に対する再現度の高さなどが話題となっています。 地上波放送のエースだった鈴木亮平主演の鈴木亮平さんは、NHK大河ドラマ『西郷どん』をはじめ、『 TOKYO MER』や『下克上球児』でも主演を務めるなど、いま最も売れている男性俳優の1人です。ストイックな役作りで知られており、映画『HK/変態仮面』では細マッチョで映画『

板橋チャーハンのすすめ

板橋チャーハンについて以前書いたときから、その熱狂ぶりは加速しているように感じます。休日ともなると、丸鶴や丸福といった有名店には行列ができています。常連客とは平日と棲み分けができているみたいですが、店主の高齢化も相まって不定期営業の店も出てきています。 家賃を払わないで半チャーハンを出すそもそもなぜ板橋区がチャーハンで有名なのか、それは町中華の隆盛と相関があります。板橋区には工場が多く、肉体労働者の集まる地域としてカロリー摂取できる町中華が数多く立地しました。東京23区のな

日本三大桜・三春滝桜

乗り物に乗っている時が最も読書が捗る性癖のため、青春18きっぷで桜前線を追いかけながら北上しました。桜の方はそんな人間の事情には付き合ってくれず、全国一斉に咲き始めた模様です。 10年ほど前に、福島県被災地の復興支援の仕事をしていました。その際にいつも通るのが三春町で、滝桜という樹齢千年とも言われる日本三大桜の古樹があることを知りました。なかなか花が咲くタイミングには来れず、またコロナ禍もあって訪問する機会がありませんでした。そんな経緯もあって、改めて桜の季節に三春に行くこ

チームラボ・ボーダレスに見る、日本の勝ち筋

麻布台ヒルズにオープンした、「EPSON TeamLab Borderless」に行ってきました。9割方のお客さんが外国人で、インバウンド観光客が何を求めて東京や日本に訪れるのかを考察してみました。 花鳥風月という日本文化の蓄積こちらの展示では、主に鳥獣戯画のような動物たちの姿が自然のなかで躍動する姿が描かれていました。視覚、聴覚、そして嗅覚や触覚まで刺激する五感全体で体験する没入型デジタルミュージアムというコンセプトです。非言語的に体感できるのがポイントで、あらゆる国のあ

春と秋が短くなる、気候変動の現実

ようやく春らしい気候になり、桜も咲きましたね。早速愛犬と御嶽山に上って春を満喫してきました。今年は何だか2月頃にいきなり暖かくなったかと思ったら、3月上旬は一気に冷え込んで桜の開花が遅れ、いつもは真っ先に開花する東京の桜がつぼみのまま4月までずれ込んだ印象です。 春と秋が短くなっている気象庁によると、日本の平均気温は100年前に比べて+1.29℃となっており、とくに春は+1.62℃と他の季節(夏+1.25℃、秋+1.36℃、冬+1.24℃)に比べて変動幅が大きくなっています

エイプリルフールに思う、正直者が勝つ世の中になってきた理由

4月1日といえば、エイプリルフールです。しかし、これだけAIが発達した世の中になってくると、あらゆる文章や画像にフェイクが含まれていて、むしろ毎日が嘘つきを見分けるような状況になってきています。 アテンションエコノミーの罠有益かどうかよりも、関心度・注目度の高い情報にクリック数という経済指標が集まってしまうアテンションエコノミーにおいては、極端な言説だったり注目を集める動画・画像などが粗製濫造され、結果的に本当に有益な情報が埋もれてしまうといった状況になってきています。

琵琶湖に浮かぶ「猫島」だった、沖島の未来

琵琶湖にある有人離島・沖島をご存じでしょうか?もともとは琵琶湖水運の拠点として重要視され、やがて石工職人たちが住み着き、現在は漁業を中心に200人余りの島民が暮らしています。そしてこの沖島は、某写真家によってたくさんの猫たちが暮らす「猫島」として全国的に有名になりました。 春の沖島に渡る桜の咲く直前、春の訪れを待つ沖島に上陸しました。近江八幡駅から町営バスで小一時間程度の堀切港に向かい、そこから1時間に1本程度の定期船に乗って10分で到着します。その気になれば京都・大阪の大

21世紀の京都学派?欧米へのアンチテーゼとしての社会的共通資本とは

京都大学人と社会の未来研究院社会的共通資本と未来寄附研究部門特別シンポジウム『進化する社会的共通資本』に参加してきました。何とも不思議な内容で、まだ感想はまとめきれていませんが、とっ散らかった思考のまま書き残しておこうと思います。 社会的共通資本とは日本の経済・社会学者 宇沢弘文氏が提唱した、「すべての人びとが、ゆたかな経済生活を営み、すぐれた文化を展開し、人間的に魅力のある社会を持続的、安定的に維持を可能にする自然環境や社会的装置」と定義される社会システムの基盤となるもの

京アニ事件が死刑執行されない事情

2019年7月に発生した京都アニメーション放火事件は、36名死亡という近年稀に見る凄惨な殺人事件です。犯人として逮捕された青葉真司被告は、全身火傷で死の淵をさまようものの、医師団の懸命な治療によって一命を取り留め、多くの被害者遺族と裁判で向き合っています。2024年1月には京都地裁により死刑判決が下され、被告側弁護人から即日控訴を受けて大阪高裁に舞台が移される見込みとなっています。 青葉容疑者の極刑は確実視されるものの、その判決および執行に対しては司法機関が二の足を踏む状況

月末は「終わらせる日」にする。

いつしか様々なサービスがサブスクになって、私たちの生活を取り囲んでいます。動画を観たければNetflix、読書したければKindle Unlimitedといった、従来であればレンタルだったり購買していた趣味の分野でも月額課金が当たり前になっています。 同様に、食品や家具、クルマさらには旅行といった分野にまでサブスクは広がっており、そのための買い物や手配の手間を考えると合理的なものも選択肢が多くなっている印象です。様々なものを所有するのがステイタスだった時代に比べて、ミニマリ

「能登半島は見捨てるべき」なのか

元日に発生した能登半島地震、半月が経った現在でも水道や道路のインフラは寸断され、救助活動もままならない状況で復興などはさらに先の話になっています。一部では能登半島のような過疎地域に対して、多額の復興予算をかけてインフラや防潮堤などを整備するのはコスパが合わない、といった東日本大震災のときにも聞こえた議論が出始めています。 能登半島ほど生物多様性を象徴する場所はない個人的に、能登半島は数回訪れたことがあり、とても気に入っています。まず食べ物がとても美味しい、というのも日本海の