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野次猫コラム

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頭の中の整理用。気の赴くまま徒然に書いています。
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記事一覧

ポスト・ジャニーズ事務所な芸能界

ジャニー喜多川前代表の性加害問題に揺れるジャニーズ事務所、芸能界に対して陰に日向に大きな影響力を及ぼしてきた存在だけに、その存亡の危機は芸能界の勢力図が一変する可能性を秘めています。そのポジションを奪う一番手として挙げられるのがEXILEや三代目JSoulBrothersを擁するLDHであり、早速HIRO氏が代表復帰するなど機を見るに敏な動きを見せています。 また虎視眈々と日本エンタメ市場を狙っている黒船的存在として、韓国勢も見逃せないでしょう。NiziUを誕生させたJYP

阪神タイガースはなぜ優勝したのか

2023年セ・リーグは、阪神タイガースが優勝しました。球団としては2005年以来18年ぶり、岡田監督は再就任1年目での快挙でした。岡田監督が常々口にしていた“アレ”はチームスローガンになり、また流行語大賞にノミネートされることも確実でしょう。「憧れるのをやめましょう」とどちらが票を集めるか注目です。 岡田監督はオーソドックスな戦術を好み、選手の守備位置や打順をほぼ固定して使うなど、昭和スタイルな王道野球が信条です。そこに最先端の選手マネジメントやモチベーション維持といった戦

福島原発付近の放射性物質はどうなったのか

数年前、福島第一原発から30km圏内にある森林組合の復興をお手伝いしました。2011年の原発事故以降、宅地や農地は除染が進められてきました。黒いフレコンバッグが積まれた光景に見覚えのある人もいるでしょう。 この除染土は約30万㎥にのぼり、福島県内の同一自治体の公有地等に保管されています。一部、県外に運び出されたものについては地下に厳重保管されるといった形で、線量をモニタリングしつつ管理されています。 放射性セシウムはどうなったのか原発事故以降、よく話題に上がっていたのが放

阪神タイガースを変えた2013“神ドラフト”

2023年ペナントレースも大詰め、我らが阪神タイガースは18年ぶりのアレに向かってマジックを減らしつつあります。今年就任した岡田監督の手腕もさることながら、その中心にはドラフトによって獲得した球団生え抜きの選手たちの活躍が目立ちます。 阪神タイガースの暗黒時代阪神タイガースは2003年に故星野監督の下、セ・リーグ制覇するまでは最下位が定位置の弱小球団でした。1985年の日本一翌年から2002年までの17年間で最下位の6位を10回も経験するなど、まさに暗黒時代と呼ばれる体たら

日本人は「海」をもっと理解した方が良い

上野の国立科学博物館で開催されている特別展「海−生命のみなもと−」を観てきました。海の展示なのに、宇宙のはやぶさプロジェクトから始まる、何ともスケールの大きな内容でした。 人間のなかに生物進化の過程が内包されている近年の研究では、人間を含む真核生物は複数の単細胞生物(原核生物)が組み合わさり、細胞体のなかに複数の役割を分担するように共生することで進化が進んでいったと考えられています。ミトコンドリアのような細胞内小器官は、その進化の証明と言われています。 16時間ダイエット

菜食兼備のススメ

明けましておめでとうございます。2023年もよろしくお願いいたします。本年、ゆるっと始めようと考えているのは、菜食主義です。といっても厳格なものではなく、フレキシタリアンと呼ばれる植物性食品を中心としたライフスタイルです。 思想信条ではなく、現実的な課題として 気候変動において、全世界における温室効果ガスのうち畜産業由来は14%程度と言われています。とくに牛肉は環境負荷が非常に高く、肉1kgを生産するのに約20kg分の二酸化炭素を排出します。また牛のゲップに含まれるメタン

環境問題の敵は、資本主義ではなく陰謀論

環境問題は人類共通の取り組むべき分野として、関心が広がってきています。とくに若年層においては、購買行動や職業選択においてもいかに環境に配慮しているかが企業を評価する基準となってきています。しかし、実は多くの取組みがファッション的、良いことをしている風になっているのも事実であり、グリーンウォッシュにならない取組みが求められます。 近年、スーパーのレジ袋が有料になったり、コンビニのスプーンが木製になるといった取組みが広がりつつあります。これらは否定されることではありませんが、ア

なぜ海外ではSDGsが流行っていないのか

日本国内においては、SDGsという言葉は学校の教科書に載るほど浸透していきているのではないでしょうか。一方で海外に行くと、SDGsなる言葉は聞かないといった声もあります。果たしてSDGsという国際的な枠組みは、実は日本でしか通用しないガラパゴスなものなのでしょうか? SDGsが出てきた経緯そもそもSDGsは、2015年国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に基づく、17のゴール・169のターゲットから構成された内容となっています。これは、200

「40歳は惑う」人生100年時代の折り返し地点

積丹半島で開催された対談に参加しました。題して『積丹で感じる余白力』というテーマで、旅のサブスク「HafH」共同創業者の大瀬良亮さんと、この春から積丹の拠点「岬の湯しゃこたん」運営を始めたSHAKOTANGO代表の五十嵐慎一郎さんのお話を伺いました。 「余白力」とは何か聞きなれないキーワードが出てきました。主に旅の観点からの「余白力」は大瀬良亮さんがnoteにくわしく書いているので、そちらをご参照ください。 個人的には昨年、この道東で開催された「#つながる余白をつくる旅

「起業家精神」を養うために必要な教育とは

政府は「新しい資本主義」実現のための政策の一環として、5ヵ年計画でのスタートアップ育成を目指しています。文部科学省では、小中学校での起業家精神育成プログラムを実施する等の予算化を検討しており、早い段階からの起業人材育成を後押しする考えです。 起業家教育では大人の自慢話をさせない大学教育に携わった経験から危惧しているのは、これら起業人材育成プログラムに起業経験者を呼んできて、自己満足的な自慢話を事例紹介と称して開陳することにはまったく意味がないどころか、害を及ぼすケースがある

[新社会人向け]こんな言葉を話すおっさんには近づくな!

いよいよ春ですね。新社会人になる皆さまも、すでに働かれている方々にとっても、ちょっとした変化が生まれるタイミングなのではないでしょうか。そういった際に、上司や同僚にこんな言葉を話す人がいたら注意が必要というリストをご用意しましたので、ご査収ください(←これもヤバイ)。 「俺の若い頃は」「今は変化の時代だ」「新人・若手はホウレンソウが大事」「要点を一言でまとめて」「石の上にも三年」おっさんよ、モダンエルダーを目指せおっさんにとっては、なかなか生きづらい社会になってきましたね。

「正しいこと」vs「正しいこと」

最近のニュースでは、イスラム国に捕縛された日本人の人質に対して身代金が要求されていることをめぐって、様々な意見が出されています。その意見は大まかには2つに分けられます。 「生命はカネよりも重い。身代金を支払って人質を解放するべきだ」 「テロ組織に資金供給したら、二次的犯罪を生むので交渉してはいけない」 この2つの意見は、実はどちらも「正しいこと」です。人道的に正しいか、政治的に正しいかの違いであって、実は善し悪しで白黒はっきりと答えがでる問題ではありません。 好き嫌い

信用と信頼の違い、手っ取り早い関係性をつくり直す

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。新しい年の抱負なんかは掲げなくなって久しいのですが、2022年はもっと更新していこうと考えています。 ラーメン屋で感じた、信用の重要性 年末に馴染みのラーメン屋さんに行ったときに、財布を忘れてしまったことに気づきました。何度も通っているので顔なじみになっており、店主は次来たときに払ってくれれば良いよ〜と言ってくれました。(その時はスマホを持っていたので、隣のコンビニATMでお金をおろして事なきを得ました。)

東急ハンズをカインズが呑む、「都心の郊外化」

年の瀬に大きなニュースが飛び込んできました。東急ハンズをカインズが買収するということで、既存店舗はどうなるのか、"東急"ハンズという名前自体どうなるのかといった話題が出てきています。 都心の百貨店は郊外型ブランドの草刈場 少し前には大塚家具がヤマダ電機に買収されるなど、都市圏郊外が出発点だった小売チェーンが都心に進出するケースが目立ってきています。とくに外食産業では、スシローやくら寿司といったロードサイド型の回転寿司チェーンが都心のビル・テナントに業態を変えて進出してきて