世田谷区三軒茶屋にある、猫が邪魔するワークスペース「SANCHACO」で、読みたいけど読めていない本を持ち寄って黙々と読書に耽りませんか?積読読書会を定期開催しております。
保護猫たちの餌代を毎月支援してもらうプランです!ありがとうございます。
毎月開催される読書会に参加できる会員です。
サイエンスとプラグマティズムの間で
頭の中の整理用。気の赴くまま徒然に書いています。
地域活性化・地域おこしに必要な視点や、独自の強みを見出すための方法論についてまとめています。
「猫と働く、猫と暮らす」をコンセプトに建設した、SANCHACOのことについて主に語っています。 世田谷区三軒茶屋にある、保護猫の譲渡を進める賃貸住宅 / 猫が邪魔するワークスペース / 店舗利用できるレンタルスペースの複合施設SANCHACOでは、猫という存在をシェアしています。その可愛らしさや責任をコミュニティで共有していくことで、都市型ライフスタイルをもっと豊かにしていくことを目指しています。
読んだ本をシェアしていきます。
My lovely dogs and cats.
タイトル・あらすじはコチラ↓ 『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』 「二本の木の棒が流れてくるわ。」 肥川のほとりで、雲国の皇女クシナダ姫は二本の木の棒が流れてくることに気が付いた。雲国に住む農民たちは箸を使う習慣はなく、クシナダ姫も海の向こうに住む異民族がこの箸というものを食事の際に使うのだと聞いたことがある。 「わしの妻になれ。」 そこに一人の男がやってきた。名をスサノオという。スサノオはクシナダ姫に対して結婚を迫ってくる。スサノオは一見して粗暴そうな男であるが、なぜか自
タイトル・あらすじはコチラ↓ 『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』 「八叉のオロチは火ノ川に住んでいる。」 コノハナサクヤ姫は子どもの頃から、言い伝えを聞いていた。火ノ川では度々洪水が発生しており、その度にオロチが来たと農民たちは怖れている。火ノ川では下流域に砂が蓄積し、砂洲や砂の自然堤が多く形成されている。そしてそれらは火ノ川の気まぐれで流路を変え、度々農民たちの暮らしを脅かしていたのだ。まさにオロチのように、その首がいくつも分かれてクネクネと土地を呑みこんでいく。 コノハ
タイトル・あらすじはコチラ↓ 『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』 「まるで馬の背のようね。」 千谷川の河口には、まるで砂漠のような洲が形成されている。そこには北風によって築かれた砂の山があり、地元の民は「馬の背」と呼んでいた。海に向かって断続的に砂丘が続いており、高くなった砂丘の頂上からは大山や隠岐まで見えた。低地には入海が広がって湿地帯となっており、渡り鳥や様々な生き物たちが羽を休めている。人々はそこで鳥を捕獲し、いつしかその地は鳥取と呼ばれるようになった。 千谷川はそ
タイトル・あらすじはコチラ↓ 『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』 「またオロチ様が出たのですか。」 ミヅハノメは農民たちとともに河岸を見て回っている。川は上流から大量の土砂を運び、それによって自身の流れを変えていく。大蛇のごとき暴れ方をするこの川では河岸の堤はすぐに崩れてしまうため、人々はこの川を「崩れ川」と呼んでいた。 ミヅハノメは過去四人の女性が志半ばで亡くなった記憶を持っている。自分自身もそうなるのではないかと考えており、とくにこのオロチという存在が猛威をふるっている
タイトル・あらすじはコチラ↓ 『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』 「このご縁が末永く幸せに続きますように」 ククリ姫は若い二人の新婚夫婦に声をかける。新婦とは幼い頃から恋話を続けてきた仲であり、相談に乗っては話しかけるきっかけ作りに協力していた。いつしかククリ姫の周囲には、恋に恋する乙女たちが集まるようになっていた。 ククリ姫には秘密がある。自身のなかにヌナカワ姫とアキ姫、セオリツ姫の記憶が残っており、それぞれ志半ばで若くして亡くなっていた。ククリ姫として生きる際に決意した
タイトル・あらすじはコチラ↓ 『斐伊川に流るるクシナダ姫の涙』 「次は鵜坂神社でお神楽を舞う準備をしなければなりません。」 セオリツ姫は、巫女として多久比禮志神社と鵜坂神社を忙しそうに行き来している。売比川を挟んで東西に位置する神社において、それぞれ神職を担っている。これまでも数多くの故人たちの口寄せをしてきたが、中でも鮮明に印象に残っているのは越国のヌナカワ姫と科野国のアキ姫だ。大陸から戦略物質としての鉄を手に入れ、それを農具として生かして土地改良を行なうという記憶は、セ