サイエンスとプラグマティズムの間で

実験家・プラグマティスト。思考実験や社会実験を繰り返しながら、実用に向けた試行錯誤を実…

サイエンスとプラグマティズムの間で

実験家・プラグマティスト。思考実験や社会実験を繰り返しながら、実用に向けた試行錯誤を実際の体験として積み重ねることが好きです。呟きは主にThreadsで @taishibrian お問合せ⇒https://note.com/taishibrian/message

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記事一覧

withコロナとafterコロナは違う

安倍首相の辞任会見の冒頭で、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部での決定に関する説明がありました。ニュースでは大きく採り上げられていませんでしたが、かなり重要…

台湾で生まれた日本人・湾生

日清戦争で台湾が割譲され、日本統治下に置かれたことは歴史で習いました。それから約50年の間、台湾に移住した日本人はたくさん存在し、そこで生まれ育った人々も約20万人…

糸〜菅田将暉と二階堂ふみの無駄遣い

映画『糸』を観ました。菅田将暉さんと小松菜奈さんのダブル主演が話題で、中島みゆきさんの名曲にインスパイアされた物語です。 なかなか本音を表に出さない小松菜奈「縦…

今度の年末年始も帰省できない

このお盆の帰省を取りやめにした人は多かったことでしょう。その方々に残念なお知らせをしなければなりません。恐らく、次の年末年始も帰省は難しいと思った方が良いです。…

与えられた環境、掴み取る環境

noteで10代の子が書いた瑞々しい文章が話題です。世の中の不条理や理不尽に対して怒りを覚える気持ちは良く分かるし、かつての自分もそのような社会を変えていきたいという…

『百姓伝記』にみる溢れさせる治水

『百姓伝記』という、江戸時代に編纂された農書があります。主に東海地方の農業に関するノウハウや知恵が書かれている中で、第7集が異彩を放っています。「防水集」という…

withコロナとafterコロナは違う

withコロナとafterコロナは違う

安倍首相の辞任会見の冒頭で、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部での決定に関する説明がありました。ニュースでは大きく採り上げられていませんでしたが、かなり重要な示唆が含まれていたので書き記しておきます。

withコロナを選んだ日本「新型コロナウイルス感染症に関する今後の取組」では5つの政策目標を掲げています。とくに重篤化が懸念される高齢者や基礎疾患を有する人に医療資源を割く一方で、無症状者や軽

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台湾で生まれた日本人・湾生

台湾で生まれた日本人・湾生

日清戦争で台湾が割譲され、日本統治下に置かれたことは歴史で習いました。それから約50年の間、台湾に移住した日本人はたくさん存在し、そこで生まれ育った人々も約20万人いたとされます。

日本社会の同調圧力を感じるドキュメンタリーAmazonプライムビデオで『湾生回家』というドキュメンタリーを観ました。太平洋戦争終戦を期に日本に来ることになった一方で、あくまでも故郷は台湾である人々の価値観はどうなって

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糸〜菅田将暉と二階堂ふみの無駄遣い

糸〜菅田将暉と二階堂ふみの無駄遣い

映画『糸』を観ました。菅田将暉さんと小松菜奈さんのダブル主演が話題で、中島みゆきさんの名曲にインスパイアされた物語です。

なかなか本音を表に出さない小松菜奈「縦の糸はあなた、横の糸は私。」高橋漣と園田葵というそれぞれの人生の糸が離れ、時を経て再び結び付く様は平成という時代の出来事とリンクしています。テロ、不況、震災、格差、、様々な暗い影が忍び寄る社会において、小さな幸せを守るのがいかに難しいかが

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今度の年末年始も帰省できない

今度の年末年始も帰省できない

このお盆の帰省を取りやめにした人は多かったことでしょう。その方々に残念なお知らせをしなければなりません。恐らく、次の年末年始も帰省は難しいと思った方が良いです。

今の日本政府が考えていること第一四半期のGDPが-27.8%、約3割もの経済活動が消失した衝撃は大きいものでした。緊急事態宣言を実施する経済リスクが浮き彫りになった以上は、政府として再度この伝家の宝刀を使うことは避けたいと考えるでしょう

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与えられた環境、掴み取る環境

与えられた環境、掴み取る環境

noteで10代の子が書いた瑞々しい文章が話題です。世の中の不条理や理不尽に対して怒りを覚える気持ちは良く分かるし、かつての自分もそのような社会を変えていきたいという熱量を持っていたように思います。

生まれる環境を選べない子どもたち数年前に、この文章に出てくるHLABで講演する機会がありました。徳島県の海辺の田舎町に首都圏の一流大学の学生たちが集まり、地元の中高生とともにワークショップを実施する

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『百姓伝記』にみる溢れさせる治水

『百姓伝記』にみる溢れさせる治水

『百姓伝記』という、江戸時代に編纂された農書があります。主に東海地方の農業に関するノウハウや知恵が書かれている中で、第7集が異彩を放っています。「防水集」というテーマで治水技術について細かくまとめられており、土木の視点、防災の視点、利水の視点など様々な観点から水という資源との向き合い方が述べられています。

20世紀の治水は川を制御する志向記憶に新しい2019年台風19号の被害では、長野県を流れる

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