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野次猫コラム

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頭の中の整理用。気の赴くまま徒然に書いています。
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#地方創生

コミュニティに期待する人々(前編)

近年、様々な分野においてコミュニティの価値が見直されてきています。ITが発達した昨今においてはソーシャルメディアなどを通じたオンラインコミュニティが喧伝され、また地方創生分野では地域コミュニティこそが公共の担い手となるべきといった論が聞かれます。 コミュニティとは何か?そもそもコミュニティとは何なのでしょうか?古くは地縁・血縁といった関係性で地域土着のものであったり、封建制や宗教による繋がりが形成されていったことは歴史で習うものです。それらのコミュニティを学術的に論じて「ソ

コミュニティに期待する人々(後編)

前編はコチラ 富山県は北陸にある、雪深い保守王国です。冬場はあまり太陽が顔を出さず、どちらかと言えば地味なイメージのある地域ですが、この富山県のコミュニティに注目が集まっています。大きな戸建て住宅に多世代で同居し、高い共働き率と女性が生涯働ける正社員としての雇用、そして教育投資を惜しまない子育てのしやすさなどによって、富山県を含む北陸地方の幸福度が高いことは、数々の調査で明らかになってきています。 『おおかみこどもの雨と雪』に見る富山の暮らし富山県は映画『おおかみこどもの

ローカルキャリアという選択

『ローカルキャリア白書』が手許に送られてきました。何を隠そう、この白書には私も“ローカルキャリアの実践者”として掲載されております。 ローカルキャリアとは何か一昔前は地方で働くことは都落ち、東京や都市部でバリバリ働くことがキャリアアップなのだという風潮が支配的でした。しかし、東日本大震災を契機に東京一極集中の脆弱性が明らかとなり、また被災地復興や地域活性化といったプロジェクトに参画することが、経済成長が鈍化した一般企業での事務仕事よりもキャリア形成に繋がるのではないかと考え