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野次猫コラム

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頭の中の整理用。気の赴くまま徒然に書いています。
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#アメリカ大統領選

なぜリベラルは負け続けるのか?

兵庫県知事選挙が投開票され、現職の斎藤元彦知事が不信任決議案からの出直し立候補で勝利し、県民から再任された形となりました。先のアメリカ大統領選挙では共和党トランプ前大統領が返り咲き、衆院選では国民民主党が躍進したように、世界的に見てもローカルでも政策的には右寄り・保守に映る候補者が相次いで当選しています。 一方で一人負けの様相を呈しているのが旧来の左派と呼ばれる陣営であり、兵庫県知事選挙の稲村和美候補や東京都知事選挙の蓮舫候補など、ある程度経験を積んだベテラン候補者を満を持

古き良きアメリカ≒プラグマティズムの終焉

アメリカ大統領選挙が実施され、共和党候補のトランプ前大統領が勝利しました。「Make Amrica Great Again」という言葉を連呼し、インフレによる物価高騰や貧富の格差拡大に苦しむ中間層の投票を集めた格好です。 一方で敗れた民主党候補のハリス氏は、むしろ自滅していったという印象です。貧富の格差に対する不満が高まっているのにテイラー・スウィフトやレディー・ガガといったセレブが登場して支持を表明し、多くの国民たちが望む経済対策については具体策が乏しいといった形で、有権

分断後のアメリカはどこに向かうのか

Netflixで映画『ヒルビリー・エレジー』を観ました。合衆国中部のプア・ホワイト(貧困白人層)のリアルな暮らしと鬱屈、貧困が再生産されていく様子を描いたベストセラーの映像化です。 大統領が代わって起こることアメリカ合衆国では、バイデン新大統領が誕生しました。プア・ホワイトと呼ばれる貧困層に支持されてきたトランプ前大統領は、選挙後も様々な混乱をもたらしてホワイトハウスを去っていきました。民主党・リベラル派のバイデン大統領に代わったことで、パリ協定への復帰や経済停滞に対する巨