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エーザイが達成したサステナブル・イノヴェイション

アルツハイマー新薬がFDA認可に認可されたことで注目されるエーザイは、実はSDGsにおいても先進的な取組みをしています。約13億人がリスクに晒されている熱帯性伝染病であるリンパ系フィラリアのDEC剤をWHOに無償提供して、「顧みられない熱帯病」を撲滅する姿勢を明確にしています。

社会貢献ではなく事業としてのSDGs

これは社会貢献活動かと言えば、むしろSDGsとしての事業が色濃いです。エーザイにとっては無償であっても薬剤をこれまでアクセスしていなかった市場に配ることができ、また所得水準が向上するにしたがって見込み顧客としての購買力が高まります。

恐らく50年後にはこれらの地域でもアルツハイマー型認知症のような高齢成人病が増えるであろうことが見込まれます。もちろん、エーザイの主力は薬剤なので、これら有望な市場のそばで工場を建てられれば永続的な需要が期待できます。

このエーザイがサステナビリティ経営に移行するまでにかかった期間は約10年。株主主体の短期志向ではもちろん変革できないわけで、同族企業かつ社外取締役に大学教授や弁護士を連ねてコーポレートガバナンスを強化しつつ、いわゆる特許切れの2010年問題を乗り切ってV字回復しました。まさにサステナブル・イノヴェイション。

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サイエンスとプラグマティズムの間で
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