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保護猫を譲渡してもらえない人へ

SANCHACOの取組みを10/4付産経新聞朝刊・首都圏版に掲載していただきました。保護猫の譲渡を地域コミュニティに結びつけるコンセプトについて、考えの根底にある価値観まで掘り下げて取材してもらっています。

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保護猫を飼いたいけど飼えない人々

先日、こんな投稿が目に留まりました。保護猫の譲渡を受けたいけれど、初心者で既存の譲渡団体からはなかなか譲ってもらえないという話です。保護猫カフェや譲渡会などのイベントでも、子猫が譲渡の中心となっているために相手にされず、結局ペットショップやブリーダーさんからお金で買うという選択になりそうとのことです。

SANCHACOでは、世田谷の近所で飼われていたシニア猫を中心に、間に譲渡団体に入ってもらって施設として預かる形で新しい飼い主さんを探すお手伝いをしています。前の飼い主さんに愛情を注いでもらった、人に対する信頼関係を持つ猫たちで、10歳前後なので性格や暮らしぶりも安定しており、初心者でも飼いやすいと思います。下手したら20年は覚悟する必要のある子猫に比べても、飼うための心理的ハードルは低いと言えるでしょう。

殺処分理由の2番目を解消する

猫が殺処分される大きな理由の1つは、野良猫が子猫を生む等でどんどん繁殖してしまうことです。これらは地域猫TNR活動のように、「蛇口を絞める」繁殖抑制の取組みが重要になってきます。すでに多くの保護・譲渡団体が取り組んでいる分野でもあります。

一方で2番目に大きな理由として挙げられるのは、高齢者などと暮らしてきた飼い猫が病気や家庭環境の変化によって飼えなくなってしまったために、行き場所がなくなって捨てられたりするケースです。現在、動物愛護法の改正によって保健所などでは引き取りを拒否するようになっていますが、引き取り屋のような有償で処分する業者も出てきて問題がアングラ化している現状があります。

もともと飼い猫だったので外で餌を得るような習慣もないために生き残れない猫たちが大半です。親類や知り合いに貰われれば良いですが、高齢単身世帯の増えた都市部で、近所付合いもないような地域が増えている現状においては、行き場を無くしてしまう猫たちも増えています。そこで地域課題解決の入口として、シニア猫たちを保護・譲渡する可能性を思いつきました。

ねこを“neco”と表現する

このページ(neco.cafe)もそうですが、敢えてnecoという表現を使っているのは、猫の存在をnetwork&communityに活かしていきたいという考え方からです。地域コミュニティの拠点として機能させていく上で、関心を持ってもらえるきっかけとして、また場所に足を運んでもらう理由として猫がいるわけです。さらに近所の単身高齢世帯に、シニア猫を飼ってもらうような取組みを通じて、見守りネットワークのようなコミュニティビジネスが展開できないかとも考えています。

実際にSANCHACOに入居された方々も猫を飼ったことがなく、まずは保護猫たちの世話から一緒に経験していくことで、猫たちとの暮らしをイメージしていくところから始めています。譲渡会や保護猫カフェのような一期一会では、なかなか覚悟を決めるのは難しいですし子猫が中心でシニア猫の良さを知る機会もありません。現在ではLINEグループなどで毎日猫たちの様子が上がってくる等の、保護猫で繋がるネットワークが形成されてきており、様々な企画も生まれてきています。

来たる10/17(土)午後に、「SANCHACO茶会」というイベントを開催します。まちづくりや地域活性化について、世田谷に縁のあるキーパーソンをゲストにお越しいただき、美味しい加賀棒茶とともにゆるりとお話しする機会です。毎月開催していく予定ですので、よろしければ以下のリリースをチェックしてみてください。


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サイエンスとプラグマティズムの間で
日本一生産性の上がらない保護猫が邪魔するワークスペース「SANCHACO/neco-makers」を世田谷区三軒茶屋で運営しております。ご興味のある方は是非! https://sanchaco.com

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