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エイプリルフールに思う、正直者が勝つ世の中になってきた理由

4月1日といえば、エイプリルフールです。しかし、これだけAIが発達した世の中になってくると、あらゆる文章や画像にフェイクが含まれていて、むしろ毎日が嘘つきを見分けるような状況になってきています。

アテンションエコノミーの罠

有益かどうかよりも、関心度・注目度の高い情報にクリック数という経済指標が集まってしまうアテンションエコノミーにおいては、極端な言説だったり注目を集める動画・画像などが粗製濫造され、結果的に本当に有益な情報が埋もれてしまうといった状況になってきています。

とくにTwitterがXに名称を改め、このようなアテンションエコノミーに基づいた収益モデルを明確にしたことによって、例えば能登半島地震の際には海外から大量の偽情報が拡散される等の、インプレッションのみを狙うアカウントがミュートしてもゾンビのように次々と登場する事態となってます。

あなたの感情を支配するもの

「男vs女」や「都会vs田舎」といった主語が大きめな対立構図に憤り、誰かが切り取って編集した猫動画に感動するような、喜怒哀楽のインスタントなOn/Offはやがて感情を疲弊させていきます。その結果、実生活に影響が出て人間関係や様々な物事への興味関心が失われていくといった副作用が生まれつつあります。

Netflixの恋愛リアリティショーに喜び、選挙のときには忘れてしまう政治家の不正に怒り、会ったこともない芸能人の訃報に哀しみ、SNSの大喜利を楽しむ、感情に対するドーピングに費やしている時間は、身近な人々とのコミュニケーションよりも大切なのでしょうか?

推し活という民主主義

自分自身の興味関心から行動に結び付けていくのが推し活です。この自分起点の感情こそが、大衆を扇動しようとするアテンションエコノミーに対抗する手段であり、多様かつ主体的な価値観を守る民主主義なのではないでしょうか。

そして情報化社会は、この推し活に必要な情報や繋がりを創造するのに大いなる味方となります。少し昔であれば変わっているとか恥ずかしいという感情で蓋をしてしまっていたような趣味趣向が、実は自分らしさや本当にやりたいことといった現代を取り巻く呪文を解く鍵になるのでしょう。

様々な情報の真偽を見分けるのは難しい時代になりましたが、自分軸が一本見つかった場合にはそこから世界が広がっていく可能性も高くなっていると言えます。ノイズが多いからこそ、ピュアに自分に正直に生きた者勝ちな世の中なのでしょうね。

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