見出し画像

ヤマハTRICITYモニターの1ヶ月

ヤマハ製のTRICITY(トリシティ)という3輪バイクのモニターキャンペーンに当選し、約1ヶ月間乗り回してみました。トリシティは125ccクラスの原付2種と呼ばれる近年人気のカテゴリで、主なターゲットとしては街乗りの若年層やリターンライダーを想定しています。CMには大島優子さんを起用するなど、3輪のフレッシュかつ斬新なイメージを打ち出していますね。

茨城や箱根に日帰りツーリングに行ったり、東海道を往復してお伊勢参りしたりと、1ヶ月間で2,000kmほど乗り回しました。私のモニターの様子はこのページにまとまっていますので、ご覧ください。

TRICITYの特徴

トリシティは何といっても、パラレルな2輪になっている前輪が特徴的です。リーニング・マルチ・ホイール(LMW)という構造で、凸凹路面や雨天でも安定した走行が可能です。この辺の技術的解説はWebサイトにまとまっておりますので、ご興味のある方はご参照ください。

実際に走ってみると、とくに低速域での安定性が良いですね。普段乗っているバイクがカブのせいかもしれませんが、ハンドルはそれほどグニャグニャと回りません。あまりフラついたりすることもないために細い路地や車間もスイスイ入っていけます。

曲がるときはどうするかといえば、車体をギューンと倒すことで体重移動しながら回すイメージです。前2輪が路面に張り付いている安定感により、思い切り倒しても大丈夫な感覚が楽しいですね。とくにスラロームのような連続カーブだととっても楽しくツーリングすることができます。

なので、実は街乗りよりも山道のような条件の悪い路面や曲がりくねったルートの方が、その持ち味を存分に発揮できると感じました。実際に東南アジアや中国の市場では、125㏄は普通免許でも乗れるという事情もあって50㏄の原付よりも売れているようですね。

TRICITYモニターに応募した理由

どうしてこのモニターに応募したのか?それは、この3輪モデルが実は次世代モビリティの本命なのではないかという仮説を確かめたかったからです。実際にトヨタ自動車はi-ROADという前2輪の超小型EVを開発していますし、国交省も新たにこのカテゴリに「超小型モビリティ」という規格を設けることを検討しています。

軽自動車未満でバイク程度の駐車スペースで良く、維持費は車検もいらないので数千円の任意保険で済むような原付2種の規格は、地方中核都市くらいのレイヤーだと非常に役に立つのではないでしょうか。土日になるとショッピングモールなどの入庫待ち渋滞が慢性化し、夏場は路面の輻射熱とエアコンの廃熱と相まって都市のヒートアイランド現象が加速する、そんな現状を緩和する方法として、超小型モビリティを普及させていくのは合理的でしょう。

また、最近は高齢者や急病による暴走や逆走といった危険運転が中心市街地でも目立つようになってきています。歩行者の安全性を確保するためにも、中心市街地への自動車の乗り入れを禁止するとともに、周辺駐車場での超小型モビリティへの乗換えといったサービスが出てくると良いでしょうね。これらシェアリングエコノミーとも相性が良い規格だと思います。

TRICITYに期待すること

トリシティは新たに155㏄の少し上のクラスが発表されました。主にアジア市場を見据えたラインナップのようですが、高速道路にも乗れる規格ですね。それとともにヤマハには是非とも、トリシティの電動化をお願いしたいです。

ヤマハはすでに電動アシスト自転車ではかなり商品開発の実績があり、業界をリードする立場になっていますが、電動バイクは1車種しか出しておらず、電動バイクが大流行している東南アジア・中国市場などでは苦戦しているのではないでしょうか。

トリシティの安定性は悪路や過酷な使用条件でこそ効果的だと思いますし、EV化することによって軽量化し、オイル交換やメンテナンスの手間が省ければ、さらに気軽に活用できると思います。すでに開発・検討しているのかもしれませんが、モニターとして乗り回した感覚ではトリシティこそが最右翼のように感じました。

今回のモニターの機会を通じて、どうやら本格的にバイク熱に火が着いてしまったようです。引き続き、ヤマハや他のバイクメーカーの動向に注視しながら、いろいろな車種を試していけたら楽しいバイクライフが送れると考えております。ヤマハに関しては、貴重な機会を提供してくださりありがとうございました。

日本一生産性の上がらない保護猫が邪魔するワークスペース「SANCHACO/neco-makers」を世田谷区三軒茶屋で運営しております。ご興味のある方は是非! https://sanchaco.com