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猫の脱走とリスキリング

先日、私の運営するSANCHACOから猫が脱走しました。お世話に来ていた人が換気のために窓を開けていたところ、網戸を器用に開けて出ていってしまったということで、すぐに捜索に乗り出しました。

猫を捕まえるための捕獲器の仕掛け方

すぐに保護団体に連絡し、アドバイスをいただきながら捕獲器をセットしていきます。猫は逃げ出したとしても、自分のテリトリーのすぐそば50m四方以内に潜んでいることが多く、次第に遠くに行ってしまうということなので時間との戦いでもあります。また、その週は週末に雪の予報が出ていたので、なるべく短期決戦で捕まえようとできることをフル動員して臨みました。

猫の捕獲器。猫以外にも捕まえられます。

猫の捕獲器は鉄製の頑丈なもので中ほどに踏み板があるため、そこに体重をかけると自動的に扉が閉まってロックされる仕組みです。一番奥に猫を誘引する匂いのするエサを置いて、猫の通り道になりそうな場所に仕掛けます。ちなみに猫が好む匂いを発するものとしては、意外とコンビニで売っているファミチキが良いそうです。

捕獲器自体は鉄製のカゴですが、猫が入りやすいように中敷きとしていつも使っているトイレシートを敷きます。また、周囲は防水を兼ねてトイレシートで巻き、さらに夜の冷え込みに備えて毛布などで断熱効果を高めるといった形で準備します。踏み板の上にまたたびを振りかけておくと、そこでゴロンとして捕まえやすいようです。

猫の目撃情報を得るために、周辺にチラシを撒く

捕獲器の設置と同時進行で、猫の目撃情報を得るためのチラシを印刷し、近所に配っていきます。そんなに遠くに行っていないので、同じ番地のお宅を重点的に回り、またもし交流があるようであればいろいろ聞き込みをしていくのも良いでしょう。

ご近所向けチラシの例

SANCHACOの場合、ご近所に対して保護猫を預かっていると知られていたということもあり、説明はスムーズにいきご協力を得られました。実際に目撃情報をお寄せいただいたお宅に捕獲器を設置させてもらい、2日後に捕獲することができました。

捕獲の様子

猫の捕獲はまちづくりに似ている

このような猫の脱走と捕獲に至る顛末を実際に体験してみて、これまで自分が経験してきたようなまちづくりに通じる要素がたくさん活かせると感じました。例えば街を観察する、三次元的に捉えるといったアプローチも、猫の視点で改めて捉え直すという形で応用可能です。あるいは住民とのコミュニケーションについても、SNSなどに頼りがちな昨今ですが意外とローカルなアナログメディアが効くといった実感がありました。

またペット探偵の方のインタビューを読むと、最先端のIoT機器なども駆使されていて、ガジェット好きな自分にも向いてそうな仕事だと感じました。今後こういったペットに関する困りごとについても事業展開しても良さそうです。

猫を脱走させてしまった反省とともに、大事な存在のために必死になって方法論を高速で試行錯誤しながら学ぶことは、自らの経験知や個人的興味に結びついて新たな仕事や事業分野への可能性になっていくことを体験を以て理解した次第です。必然的に自分事にする、これこそがリスキリングなのでしょう。

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この経験に学べ

日本一生産性の上がらない保護猫が邪魔するワークスペース「SANCHACO/neco-makers」を世田谷区三軒茶屋で運営しております。ご興味のある方は是非! https://sanchaco.com