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民主主義のコスト

都知事選挙に50億円の費用がかかるそうです。だからといってこれを否定してしまうと、民主主義社会ではなく独裁制で良いのか、という話にもなってしまいます。気になったので諸外国の投票コストを比較してみました。有権者数が調べきれなかったので、単純に人口で割ってます。

東京都民の1票には約400円かかっている

東京都 50億円/1350万人 = 370円/人

イギリス 141億円/6500万人 = 217円/人

オーストラリア 43.5億円/2300万人 = 190円/人

カナダ 104億円/3500万人 = 297円/人

スイス 6.8億円/800万人 = 85円/人

諸外国に比べても、日本の投票コストは高いみたいですね。スイスは四半期ごとに国民投票をするような国ですから、相対的に低いのかもしれません。どうでしょうか、都民1人当り400円弱の投票コストを高いと感じるか安いと感じるか。もちろん、投票率が上がればそれだけ費用対効果は良くなりますね。

ちなみにアメリカ大統領選挙の場合、4,800億円の費用が投じられています。国民一人当り換算でも1,500円/人と、ダントツで高コストな投票になってます。

日本は世界一の立候補しにくい国

一方で被選挙権、つまり選挙に立候補するコストについては、日本は世界で最も高いです。いわゆる供託金の金額は、国政選挙や都道府県知事選挙で300万円が必要となります。この金額については、イギリスやカナダなど旧英国領で約10万円、アメリカやフランス、ドイツなどでは供託金制度自体が存在しません。

供託金の少ない国においては、泡沫候補が数多く出馬するといった傾向が見られます。それとともに投票率は高くなる傾向もあり、選挙という存在が身近に感じられる効果があるようですね。近所の人が立候補しているから応援する、といった気軽なレベルになったら、もしかしたら日本の政治も変わるのかもしれません。

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