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スタンプカードは4つか5つで特典と交換すべきだ

近所の定食屋さん、女性1人で切り盛りしていて雰囲気が良いので、時々利用しています。メニューが少ない一方で作りたてを提供してくれるので、無性に食べたくなるんですね。いまは飲食店にとっても大変な時期ですが、テイクアウト含めて割と繁盛しているのであと少しの間頑張ってもらいたいです。

ここのスタンプカードが特徴的で、定食を4回食べると1回分が無料になるサービスをやっています。割引還元率で言えば25%!になるのでしょうか。客としてもすぐに無料で食べられるようになるのはうれしいですし、何度か通いたいと思えますよね。

行動経済学的に見た、目標勾配効果

「エンダウド・プログレス効果」という言葉を知っていますか?日本語では目標勾配効果と呼び、目標達成が目に見える形で近づくと、モチベーションが高まる心理と、手に入れたものを無駄にしたくない心理のことを指します。最適なゴールまでの距離感は20~25%だと言われています。

個人的にもいくつかの店舗でスタンプカードをもらうことがありますが、たまにしか行かないところで20も30も貯めるのはいまいちモチベーションが湧かずに捨ててしまっています。オンラインのアンケート等でも、残りどれくらいか進捗具合をグラフで示してもらえるとやる気が出ますね。つまり、ちょっと頑張れば届きそうな適切な目標を設定し、そのプロセスを見せることで相手や顧客は望ましい行動を採ると行動経済学では言われています。

日本を太平洋戦争へと突き進ませたプロスペクト理論

ちなみに、行動経済学でもっとも有名な「プロスペクト理論」と呼ばれる意思決定に対する心理があります。たとえば10人が1000円払ってくじを引いて8000円が1人に当たる場合と、1000円払って必ず800円戻ってくる場合、期待値80%としては変わらないのですが後者を選ぶケースは皆無でしょう。一方で世の中には期待値50%以下の宝くじを買う人たちがいるのです。

これは日本の太平洋戦争に対する意思決定でも同様だと言われています。当時のアメリカの国力は日本の10倍以上、絶対に勝てないと予想された戦争になぜ突き進んでいったのか?軍部の暴走や指導者が愚かだったという解釈が主流ですが、実は絶対に勝てないという認識は当時も国民1人1人に至るまで共通していたと考えられます。

アメリカから石油の輸入を止められた時点で2-3年でじり貧になるのは目に見えているわけで、いずれにしても経済を維持することは困難となります。むしろ東南アジアでの石油権益を確保しつつドイツと連携してイギリスを降伏させることでアメリカに対して講和を持ち込む、といった非常に可能性の薄い戦略に賭けてしまったのが真相でしょう。つまり、プロスペクト理論における損失回避を選択した結果が戦争ということです。

とにかく損をしたくない日本人

そんなプロスペクト理論に基づいた行動は現在でも至るところで見られます。隣の自治体ではワクチン接種が始まっているのにウチではまだだ、政治家や偉い人たちは外食して美味しいもの食べているのに庶民は我慢を強いられている、、昨今よく聞かれる不公平さに対するネガティブな言動は自分が損を被っているという感覚から来るものです。

ワクチンに対する恐怖感を煽るような言動もこういった心理を利用しています。1%以下の副作用リスクに対して、その不安が大きなものだと喧伝して副作用を発症したくないと思わせることで衆目を集めているメディアもあります。自分だけは貧乏くじを引きたくないという損失回避を利用しているわけですね。その意味では、ワクチン接種に対して高額当選のくじを実施するのは理に適っていると言えます。


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1977年シアトル生まれ。地域イノベーション企業家。林業合コン、棚田deセグウェイ等の過疎地ビジネスを経て、行政トップの右腕、大学教員と産官学を経験。犬猫が地域に生き残る寛容な社会を目指すネコウヨです。