見出し画像

CoV-19はどれだけ変異しているか

連日報道されているCoV-19関連のニュースですが、日本を含むアジア地域とヨーロッパやアメリカの欧米地域では被害程度が異なる印象もしています。果たして、どのような違いがあるのでしょうか?

すでに50種以上に変異しているCoV-19

中国・武漢で始まったCoV-19ですが、最初にダイアモンド・プリンセス号をはじめとした豪華客船での感染拡大が取り沙汰されていたときは、日本国内においてもこの中国由来の感染がメインとみられていました。その後、ヨーロッパにおいてイタリアやスペインといった南欧地域でパンデミックが発生し、第二派としてこれら欧州からの感染がやってきたと考えられます。

実際にCoV-19の変異を可視化したサイトを見ると、中国株(青色)の系統から欧州株(緑色)の系統が分離し、さらに米国株(赤色)へと変異していることが分かります。CoV-19のようなウィルスは紫外線によって変異を起こすとされており、飛行機に乗った感染者の体内でその形質を変化させていったといった説も出てきています。

変異するから複数回感染する

CoV-19の厄介なところは、変異を繰り返すためにある型の感染によってつくられた抗体が別の型では効かないといったケースが考えられることです。インフルエンザウィルスと同様に、何度でも感染拡大することが考えられますし、たとえワクチンが開発されて予防接種をしたところで、それが特効薬とはなり得ないという事情があります。

当初は気温が高くなり湿度が上がれば感染は沈静化するとみられていましたが、変異を繰り返すうちに環境耐性を持つような株が出てきています。高温多湿な赤道を超えてしまうと、アフリカや東南アジアといった医療システムが脆弱な国々においてもパンデミックが起きる可能性があります。

グローバル社会は感染リスクを排除できない

MITの調査では、CoV-19のゲノム情報を辿ることで欧州に複数回にわたって感染症が持ち込まれたことがリアルタイムで分かってきています。現在は国際航路を制限していますが、全世界の航空路線の2割を占めると言われる中国路線はすでに全世界へ航路を拡大しています。そして欧米でパンデミックが発生している現状では、もはや中国路線を制限しても別のルートから感染症は入ってくるでしょう。

個人的にはインフルエンザと同様に、感染症を抑え込むのではなく治療薬や解熱剤を投与することで症状をやわらげるといった対症療法が落としどころになると考えています。すでにアビガンなど注目される治療薬も出てきていますが、催奇形性等の副作用も懸念されます。いずれにしても長い闘いになる前提でいかに社会システムを創り替えるかがカギになりそうです。

日本一生産性の上がらない保護猫が邪魔するワークスペース「SANCHACO/neco-makers」を世田谷区三軒茶屋で運営しております。ご興味のある方は是非! https://sanchaco.com