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地域おこしの極意とは何か?

立場的によく聞かれる言葉です。多くは過疎高齢化に悩んでいる地域住民であり、もう一方は地域おこしのような分野に関心のある若者だったり。果たして、この需要と供給のマッチングを上手くやれば地域課題は解決するのでしょうか?

行政主導の地域おこしが上手くいかない理由

答えは【NO】です。そう簡単に解決するのであれば、日本中の地域が活性化しています。ならばどうして上手くいかないのか、多くの地域は課題からアプローチしているからだと考えます。みんな真面目だから、耕作放棄地をどうにかしようとか、空き家を利活用しようとか、発想の出発点にはまず課題を置きがちです。

行政や大学といった機関も、この地域課題に着目して解決策を練り、支援を実施します。先行事例を調査したり、様々なイベントを開催して周知を図るといった形での地域支援は増えました。個人的にも少なからず関わってきた分野でもあります。

淡路島の馬バカから始まる地域おこし

10年来ずっと一緒に地域おこしの分野で協力してきた仲間の現場に、久しぶりに訪問しました。島根や岡山で耕作放棄地再生や空き家改修といった現場経験を一緒に叩き上げて、今は淡路島に定住して家族も増えています。馬好きが高じて寒立馬を引き取り、新たにサラブレッドも飼い始めました。

最初はどうなることかと思っていたら、牛小屋を借りて馬と暮らせる拠点として改修し、その裏山をホースロギング(馬搬)の拠点として整備し始めて、耕作放棄地も馬耕で再生しビーチクリーン等のイベントも積極的に開催するといった形で馬とともに暮らす活動が多様化し始めています。

恐らく今後は、商品開発や教育プログラムといった連携の拡がりも期待できます。「馬と暮らしたい」という、個人の価値観と楽しみ方を起点にしたからこそ、数々の地域おこしプロジェクトが生まれてきています。

自分の価値観くらい、自分で探せ

最初の質問に答えるのであれば、「自分の価値観や楽しいと思えることを追求しろ」と答えます。もちろん、それを探究する過程においては、様々な地域で多くの経験を積み、試行錯誤して自分の本質的な偏愛を明らかにするプロセスも必要でしょう。

行政や大学は教条的に地域課題解決を掲げがちですが、結局のところ楽しそうにしている人や地域には人々が吸い寄せられるし、巡り巡って活動の幅が広がって様々な連携が興ります。そこに住む人の生き様や魅力が地域の活力となり、生業や景観を変えるのです。

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