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大手企業が地方に関わること

最近の地方創生について感じていること。国をはじめ、大企業や多くのエスタブリッシュメントがこの分野に関心を持ち参入してくる状況になっている。でも彼らの仕事のやり方だったり規模だったりに適合するような田舎はほとんどないよな~とか思いつつ、マクロとミクロを行ったり来たりしている自分の状況を鑑みる1週間だった。

先週はまさにそんな地方創生の現場をフラフラして、移動時間も長かったのでいろいろ考えるヒマもあった。北海道奈井江町はまさに、国の政策の一環として派遣され、アドバイザーとして総合戦略を策定する立場にあるのだけど、コンパクトシティを目指す方向性はあるもののその内容は非常に地味だ。次世代交通システムも都市計画もなく、単に6000人の住民に新しい農協の店を開店させるというものなので、別に新しいビジネスが生まれるわけでもない。

方や神戸の郊外新興住宅地に行くと数万人が居住するニュータウンを新規造成し、大手ディベロッパーが分譲住宅を並べて、その地域コミュニティ設計に大学や大手企業が関わっているのも目の当たりにした。これは地方創生の流れにおいて、国が志向する方向性がまさに当てはまっている。似たような規格化された住宅が並び、そこに住まう人々もある程度は洗練されて所得水準があれば、一定規模のビジネスのパイが生じるしエスタブリッシュメントには都合の良いコミュニティが出来上がるのだ。

自分はもともとゲリラ的志向が強いし、そんな活動を田舎で勝手に仕掛けていたような人間だ。言わば、「勝手に地方創生」のような萌芽を生み出す方が性に合っている。なので、現状のエスタブリッシュメントが闊歩する今の流れには正直違和感があるし、なかなか一緒に仕事するのも難しい。国や自治体のプロジェクトを取ってきた大手企業の若手担当者なんかが「情報交換をしましょう」と近づいてくることもあるけれど、コチラから提供する情報が95%で、意思決定も「社内で確認します」では無理だ。

もちろん、大手企業が地方の活性化に寄与してくれるならば、そんなに心強いことはないし是非ともその方向性に邁進してもらいたいのだけど、恐らくそっち方面にはならない。地方創生が盛り上がっている(予算がつく)と見越して、上司に言われて何か企画書を書いたら通ったけど、何をやったら良いか分からないというケースがほとんどなんだと思う。だからオイラみたいな末端構成員にも声がかかるし、具体的なアイディアが必要とされているのだろう。

ただ、その前提となる価値観において、大手企業には覚悟してもらわないといけない部分がある。地方創生の先には経済成長はないし、パイの拡大やシェアの確保といった資本主義経済とは相容れない分野なのだから、大手企業の立ち位置から変えてもらわないと最終的には田舎が焼畑となり疲弊することになる。グローバルが難しいから国内回帰だ、というレベルの方針転換では話にもならない。

だから、もしこれまでの量的拡大を望むような新規事業を志向するのであれば、奈井江町をはじめとした田舎を目指すべきではないしそこには解はない。むしろ、ポスト資本主義を志向して企業としての在り方を変える、質的充足を目指すという考え方であれば、田舎はいくらでもフロンティアを提供してくれるだろう。こういったイノベーションの可能性はいくらでもお手伝いするし、自分の中の研究テーマでもある。

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1977年シアトル生まれ。地域イノベーション企業家。林業合コン、棚田deセグウェイ等の過疎地ビジネスを経て、行政トップの右腕、大学教員と産官学を経験。犬猫が地域に生き残る寛容な社会を目指すネコウヨです。

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日本や世界をフラフラと旅して、日本から世界へと発信するローカルイノベーションを研究しています。

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